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旧車 パトカー 街の写真、食べ歩きから不要情報までというブログでしたが2014年に横浜に転居直後に癌発症、その後転移が見られ、現在も療養中。そのため内容がクルマに限らず身近なエリアと話題主体になっています。
by Detachment801
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10年前のベストセラー

渡辺淳一氏の代表作ともいえる「失楽園」を最近読んでみました。
内容はあまりにも有名ですのであえて触れませんが彼の冷静で、それでいて熱い筆致は、読む者をあっという間に彼の世界に引きずり込みます。

特に女性の内面と官能に対する描写の凄みは類を見ないほどで、単に医師であるという経験だけでなく人間に対する洞察力の鋭さとでも言うようなものも感じられました。

私にとって本は内容も大切ですが魅力ある文章でないと読み進めないので、彼の著作は文体に魅力があってとても好きです。

特徴的なこのタイトル、元は17世紀のキリスト教文学「PARADISE LOST」からとられていたんですね。原題の内容はというと。

{「失楽園/PARADISE LOST」ジョン・ミルトンによる旧約聖書の『創世記』をテーマにした壮大な叙事詩。神に叛逆して一敗地にまみれた堕天使ルシファーの再起と、ルシファーの人間に対する嫉妬、およびルシファーの謀略により楽園追放に至るも、その罪を自覚して甘受し楽園を去る人間の姿を描いている。ルシファーは神の偉大さを知りつつ、服従よりも自由に戦って敗北することを選ぶ、一種の英雄として描かれる。一方、人間アダムは、イヴの誘惑によって禁断の果実を食べてしまう弱い存在ではあるが、いったんは神の命令に背くものの、自ら罪を犯したことを認め、悲哀を胸に抱いて己の罪の報いを自らの意思によって引き受ける、偉大な魂の持ち主として描かれる}(WIKIPEDIAより抜粋)

うーん、なんだか読む気がおきません。

映画「セブン」でモーガン・フリーマンとブラッド・ピットがこの「失楽園」について語るくだりがあり、ずっと頭の中に引っかかっていましたが、この「セブン」自体キリスト教に言う七つの大罪がモチーフになっているわけです。
フリーマン「失楽園を知っているか?」
ピット「あ、黒木瞳のかい?」
いや、ちょっと違ったかな?
私がこの「PARADISE LOST」はアダムとイブの物語であると知ったのはごく最近のことでまさに遅きに失しますね。

渡辺氏の文章で私が好きなのは、ちょっとした表現のリアリズムの巧みさにもあります、
例えば、

”久木は、凛子が注文した紅鱒が美味しそうなので、少し分けてもらい、かわりに子羊の一部を凛子の皿に移す。
「二人だと、いろいろなものが食べられてありがたい」
「でも、二人なら、誰でもいいというわけじゃないでしょう」
「もちろん、君とだからさ」
男と女で食べ物を分け合えるのは、体の関係がある証である。この食堂の中にも、そんなふうに二人を見ている人もいるかもしれないが、久木はいまさら隠す気はない。”

たったこれだけでぞくっとするような艶めかしさのようなものが伝わってきますよね。
映画見てみようかな?という気になりますね。

ただし、古谷一行も役所広治もちょっと濃い気がします。もうちょっとあっさりした男がだんだん抜き差しできなくなる感じなんですよね。まだ見ていないのでなんとも言えませんが。

女優は川島なお美よりも黒木瞳の方がどう考えてもハマリ役でしょう。
川島自身もソムリエで、パティシエ(だったっけ)のダンナを貰った生活は羨ましくもありますが、ちょっと人格的浅さが気になります。
しかし私は最近パティシエとかコンシェルジェって単語なかなか覚えられないのは年かな?


余談ですが、私の友人の結婚式のあとのパーティに川島嬢がマネージャーのM氏とリンカーンコンチネンタルで表れた時はその美しさに息を呑みましたね。もう25年も前の事です。
そのM氏はあとで彼女の暴露本を出版するなど後味の悪いものとなってしまいました。

以上。
by Detachment801 | 2008-04-01 03:49
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