NHK 映像の世紀プレミアム 1964

NHK 映像の世紀プレミアム　Chapter15 東京　夢と幻想の1964年（7/22再放送視聴）

https://www.nhk.or.jp/special/eizo/program/

1964年、前回の東京オリンピック前夜、東京の街はゴミに溢れ、道路は大渋滞、深刻な水不足に悩まされ、オリンピックに関心がある人はわずか2.2％だったとは、当時4歳の私は全く知らぬことでした。

国産初の旅客機YS-11、東海道新幹線、都心の大型ホテル、着手よりわずか5年で開通した首都高速道路まですべてこの時期に作られたのは恐るべきことです。このような映像を見ていると、やはりオリンピックなどというものは、これから発展するべき国で開催するのが一番であると思えてなりません。

戦後19年、特攻兵器を作った技術者の慚愧の念が平和のため新幹線開発に生かされるも、まだまだ根性主義・父性主義は根強く、選手たちの努力は並大抵のことではなかったと思われます。ただし、戦争で父を亡くした女性らには妙にフィットしていたことも事実です。その「東洋の魔女」たちの映像を見ると、ここから「サインはV」が生まれたのだと妙に納得します。

また、ライシャワー駐日大使が暴漢に襲われ、輸血が元で肝炎を発症するなど、売血制度（注）の廃止につながる事案が起きたのもこの年です。

画像は番組より抜粋。古い清掃車、東京西部在住者には懐かしいボンネット型関東バス、接触事故の際に「方向指示器上げてから・・・」の一言で当時はまだセマフォー（腕木式方向指示器・通称は商品名のアポロ）全盛期であることがわかります。
最終日、注目のアベベの取材車は1955年式シボレー・ベルエアと1958年式シボレー・インパラのコンバーチブルが映っていた。
オリンピック後に早速問題になったのは不況による賃金不払いなど。今回はどうなるのだろう？たまたま背景に映った廃車のような1951年式ナッシュ。

参考画像：こんな感じのクルマです。空気抵抗を考えた斬新なボディであったが、回転半径は大きそうです。

（注）売血について　血液事業の歴史　https://www.bs.jrc.or.jp/kk/osaka/special/m6_01_history.html