Scale Model Builderの凄さ。

プロのカーモデラーと言う方々の作品を知ったのは、実はこの数年のことです。模型を作るのは小学生の頃から好きでしたが、興味があったのはドイツ軍の模型ばかりで、専門店に飾ってあるカンプグルッペジーベンのジオラマ、エッシー1/9サイズのMG34軽機関銃を積んだ大きなBMW軍用サイドカーや、田宮1/24のティーガーⅠカッタウェイモデルなどに感動していました、自動車の模型にはあまり興味がなく。高校生になってから好きな古い米車の模型をいくつか作るぐらいでした。
エッシー社の1/9スケール BMWサイドカー、今でも胸がときめきます。出典http://www.modelersite.com/en/499/bmw-r75-with-sidecar-esci-1-9-scale


目の当たりにして驚いたのは20代の頃知り合ったYoshihiro"Terry"Hobara氏の作品で、その情熱に度肝を抜かれました。その後彼は米国カスタムカーの伝説の大御所King Of Kustomize ジョージ・バリス氏に認められたモデラーになったと聞き、確かに彼ならと納得したものです。
https://www.customcarchronicle.com/model-cars/yoshihiro-hobara-barris-model-cars/


数年前、友人が持ち込みでレジンキット作成を依頼した市原氏。完成まで数か月を要しましたが、氏の技術は本当に素晴らしいもので、絶対に納得できる作品をお客様に納めるのだと言う真摯な態度に感動しました。名のあるカーマニアからの依頼も多く、実力派と思います。驚くべきことに金属製スケールモデルまで得意とされていらっしゃいます。

野上氏は直接面識はないものの、友人が懇意にしていて、更に共通の知人を介してこの小冊子を入手してくれました。デカールの類は使わず手描きであるということの凄さ。まさに芸術品と呼べるものです。



こちらも友人が懇意にしている凄腕のモデラー、坂中氏のメルセデス・グロッサー770・ランドー御料車、この写真を見たときの感動は忘れられません。銀座のギャラリーなどで展示すべきそのクオリティ。数十万円の価値が付くべきものです。このグロッサーは是非大きな画像で見て欲しい。https://www.car-and-driver.jp/culture/2019/05/770.html

たまたまツイッターで知ったマチウリ氏のフォード・フェアレーン・ギャラクシー500スカイライナー、ルーフはなんと電動により実物のように開閉する。1/32を元にした1/24スクラッチビルドに非常に時間を費やして可動ギミックを仕込んだその努力は驚愕としか言えません。https://mobile.twitter.com/mattiuri_cb2/status/1392078345198653447




しかしながら、そのように身を削るような作品を世に問うツワモノが群居する中、この人のこの脱力感。他の模型でも明らかに数日で完成させたり、「どんどん汚くなっていく」と平気で告白するなど、やる気があるのかないのかわからぬ謎の人です。それでも作品のほとんどがけっして安くはないオーダー品だということで、それなりに顧客が存在するということは私などが批判すべきではないのでしょう。中傷が目的ではないので個人名は伏せます。いろいろな方がいるものです。


模型の世界の奥は深い。