ＳＨＩＮＳＥＮ ＳＴＡＴＩＯＮ

円山町から、井の頭線の神泉駅へ降りる

子供の頃、永福町に近いところに住んでいたので、井の頭線には良く乗りましたが、渋谷駅の数百メートル手前にある「しんせん」と言う駅は、ホームが短いのか一部ドアが開かない地下の駅（と思っていた）であり、トンネル内ではなんだか水もだらだらと頭上から滴り、嫌いな駅でした。



その駅が、さらにその陰気な雰囲気をクローズアップされたきっかけは、先日ネパール人被告が無罪釈放されたことで記憶に新しい「東電ＯＬ事件」でした。






ここの、駅前とも呼べる古いアパートの一室で、東京電力の女性初の管理職（単なるＯＬではない）である女性が殺害されたのであるが、世間を震撼させたことは、彼女が必ず一日４人の客を取ると自らにノルマを課した「ストリートガール」であったことだった。その心の中は誰にも窺い知る事は出来ないのだろう。



なんとその場所は今も何事も無かったように存在する。



最近では彼女が原発に疑問を持っていたことから、東京電力が事件の何らかの鍵を握っていて、警察・検察に圧力をかけ、たまたま近くに住む彼女の客であるネパール人男性が捜査線上にあがったときに、確たる証拠も無いのにあっという間に有罪にさせたとする説も浮上している。

住んでる人がいらっしゃるのですね。


東京電力はこの事件関連の書籍などから「東電」の二文字を消すため躍起となり、あちこちに圧力をかけたという噂もあったが、果たして昨年の地震による原発事故の隠蔽体質にその姿を見ることとなる。

円山町という元花街であった繁華街で起きた殺人事件、東京電力のエリート社員による売春、さらに外国人に対する長期冤罪事案、小説化という経緯をたどるも、いまだに闇の中から実態が浮かび上がることのない事件が行われた現場がそのまま貸室として機能していると言う現実を目の当たりにした夜でした