旧遊郭の遺構

表通りから入るとそこは、現在、遊客が通ることのない生活道路のようであるが、よく見るとこの辺りのアパート風の建物は、売防法以前には遊郭として栄えた面影を残していた。



そして、その姿を現したこの建築！角が取られた部分には看板の跡、側面の造形はここがソープ街になる前の雰囲気をそのまま残していたことに感動を覚える。

何をイメージしたかはわからない。はっきりと段差のある曲線を境に、モルタルの色まで変えてある。最も外側の部分中央には二階の手摺から落ちた錆の色が付着している。


庇には井桁に組まれた換気口とその横につけられた灯火がある。この灯火が点灯されることはもうないであろう。もちろん、この建物が文化財として保存される見込みもないのだと思う。

今も大勢の男達が訪れる吉原、その路地にひっそりと過去が息づいていることに気づく者は少ない



こちらが正面のようだった。往時の雰囲気が残る


少し離れた場所に、二軒のようだが中央で繋がっている建物を見た。

この造りは一般のお宅とは明らかに違うと思う

ここの由来はわからぬが、往時を知る建築と言ってよいだろう。

遊郭跡は一種の文化財だとは思っていますが、そうはいってもほとんどが現住建造物なので、あまり露骨な撮影は控えました。